제17화] 스텝 바이 스테이지! ~내가 댄스 서클의 리더가 될 줄이야! ~~!

第17話「本番前日の最終調整と、揺れる心」

1. 本番前日、学生会館の朝

 文化祭前日――大学構内は一気に最終準備の熱気に包まれていた。教室では模擬店の仕込みや装飾のチェックが行われ、廊下や屋外ではステージや屋台の設営が急ピッチで進められている。
 ダンスサークルの私たちも、本番前日の最終調整に臨むため、朝から学生会館の練習室に集まった。いつもなら夕方以降に練習することが多いが、この日は文化祭前の特別措置で、午前から練習室を利用できるのだ。

 私はリーダーとして早めに到着し、メンバーを待ちながらノートパソコンをセット。メドレー音源や練習用の資料を再確認している。昨夜のリハーサル(実質15分しかなかった)が散々だった分、今日が実質的な“本番レベルの最終練習”となる。
「……今日こそ、すべてを出し切る勢いでやらなきゃ」
 そうつぶやきながら、ドアが開く気配に振り向くと、**佐藤 真琴(さとう まこと)**が足首を気遣いながら入ってきた。サポーターはしているものの、表情は明るい。


2. 真琴の足首、そしてロックパート

 「おはよ、小春。足首、だいぶいい感じだよ! 昨日も夜に軽く動かしてみたら、痛みがだいぶ引いてきた」
 真琴は満面の笑みを浮かべるが、その奥にはやはり不安があるように見える。近づいてよく見ると、サポーターの上からはうっすらと湿布の匂いがする。
「ほんと無理しないでね。足首がもたないと本番で大変だし……」
「うん、大丈夫。アタシ、最後まで足は引っ張りたくないからさ!」
 真琴が拳を握って気合を示す姿に、私も心が熱くなる。ロックパートの三人体制(真琴・翔・咲)は、この文化祭ステージの大きな見せ場だ。真琴が動ければさらに迫力は増すだろう。

 その後、**大谷 翔(おおたに しょう)**や初心者組もぞろぞろと到着し、さっそく練習室の空気が賑やかになる。翔が「よっしゃ、今日はがっつり踊って仕上げるぞ!」と声を張り上げ、みんなで「おーっ!」とモチベーションを高める。


3. 音響の不安はまだ残るが…

 昨日の公式リハでは、スピーカーの配線トラブルや音割れでさんざんな結果に終わった。実際、本番当日に同じことが起きる可能性は否定できない。
 **宮田 シズク(みやた しずく)**はクールに「本番当日、音割れしても動揺しないための練習をしよう」と提案し、今日はあえて音源の音量を時々下げたり、隣の部屋の雑音を流したりして“逆境慣れ”を目指す。
「なるほど、意図的に集中しづらい環境を作るんだね……」
 翔も納得し、「まあ、これくらいで慌ててたら本番に対応できないし、やってみよう」と前向きな姿勢を見せる。初心者組は少し戸惑いながらも、リーダーの私が「みんなで頑張ろう」と声をかけると覚悟を決めた様子だ。

 もう実際に機材室やステージでのテストはできない。だからこそ、本番当日何が起きても慌てないように、**“逆境耐性”**を養おうというわけだ。


4. 最後の通し練習、三回連続の過酷メニュー

 午前中の練習、私たちは通し練習を三回連続で行うことにした。本番は一度きりだが、ここで数をこなして最終的にスタミナと精度を引き上げる狙いだ。

  1. 1回目:通常通りの音量で通し。フォーメーションや動きを最終確認。
  2. 2回目:あえて音量を途中で下げたり、休憩を挟まずに踊る。イレギュラーに対応するため。
  3. 3回目:ほぼ本番を想定した一発集中。衣装も簡易的に整え、実際の曲順で全力を注ぐ。

 合宿を思い出すようなハードなメニューだが、みんな文句も言わずに「やるしかない!」と奮起してくれている。**鈴木 真由(すずき まゆ)**もK-POPパートやディスコパートでの小物を最終確認しながら、「踊りきったあとの打ち上げが楽しみ!」と笑ってみせる。

 ただ、問題は真琴の足首。連続3回の通しで負担をかけすぎるのは危険だ。真琴自身は「大丈夫」と言うが、無理は禁物だろう。私はリーダーとして「2回目は無理しないで休んでもいいんだよ?」と提案するが、真琴は強く首を振る。
「本番当日は一発勝負。ここで強度を確かめておきたいんだ。もし痛みがぶり返したら、その時にプランBに戻す判断をするから……お願い、やらせて!」
 思わず止めたい気持ちもあったが、真琴の瞳が真剣で、私も何も言えなくなる。シズクや翔も横で心配そうだが、真琴の意志を尊重するほかない。


5. 1回目通し:仕上がりは十分

 さっそく1回目の通し練習を始める。曲がスタートし、ロックパートからクール、K-POP、ディスコとノンストップで踊りきる。
 真琴・翔・咲の三人体制ロックパートは、やはり迫力がある。真琴はまだ全快ではないが、十分な動きで存在感を発揮。咲は初心者とは思えないキレのある動きで、翔はコミカルさを維持しながら全体を盛り上げる。私自身もつなぎ演出で曲間に入る動きを確認し、初心者組も振りやフォーメーションをミスなくこなす。

 最後の集合ポーズまで決まり、全員が「よし!」と手応えを感じる。息を切らしながら私が「いいんじゃない!? 今までで一番かも!」と言うと、みんなニコッと微笑む。真琴も足首を抑えながら「大丈夫、大丈夫、まだ動ける……!」とホッとした様子だ。


6. 2回目通し:あえて音量を下げる試験

 少しだけ水分補給をしてから、2回目の通しに突入。今度は途中で시즈쿠が合図を出し、あえて音量を下げたり、BGMを一瞬止めるなどイレギュラーを作り出す。
 案の定、初心者組は一瞬「えっ?」と動きが止まりそうになるが、真琴や私がカウントの声を出してフォロー。思ったよりも大きな混乱にはならなかった。
「やればできるじゃん!」
 翔が笑いながら声をかけると、初心者組も苦笑しながら「びっくりしましたけど、なんとか合わせられました!」と喜ぶ。

 さらに予想外のタイミングで照明を落とす(練習室の電気を一瞬消す)という手法も試してみる。短い暗転でも慌てず動き続ける練習だ。すると、真由が「あれ? 自分の位置がずれたかも!」と笑いながら微調整。
 “逆境慣れ”という意図が見事にハマり、みんなの対応力が磨かれているように感じる。真琴も2回目のダンスをしっかり踊り切り、「よし、なんとかなった……足もまだ大丈夫」と安心した笑顔を見せていた。


7. 3回目通し:最後のラストスパート

 そして昼過ぎ。いよいよ3回目、本日最後の通し練習に挑む。ここではほぼ本番に近い形で衣装や小物も装着し、一度踊り切ったら終了という“一発勝負”の想定だ。
 「今日の最終決戦だ! 本番だと思って全力出そう!」
 私が声をかけると、全員が「おーっ!」と拳を突き上げる。真琴はサポーターの上からテーピングを巻き直し、翔はヘアスタイルを整え、初心者組も最後の気合を入れている。

 音楽スタート――イントロの瞬間、ロックパート三人が一斉に飛び出す。真琴の声にならない熱量が空気を震わせ、咲はその背中を追うように躍動し、翔はふざけすぎない程度にコミカルさをプラス。
 クールパートに移ると、シズクを筆頭にキレのある動きが続き、K-POPパートでは真由や初心者女子が華やかさを演出。最後のディスコパートでは拓也や男子組がガンガン盛り上げる。
 私自身も曲のつなぎパートで目立ちすぎないように盛り上げ、全体を見渡して微妙なズレを修正する。練習室がまるで本番さながらの熱気に包まれるのを感じる。

 そしてラストのフィニッシュポーズ。全員がキメると同時に、練習室に大きな拍手と歓声が響く。息が切れていても、みんなの顔には達成感が溢れている。真琴もハアハアしながら「足……痛いけど、大丈夫……!」と笑みをこぼす。誰もが最高の表情だ。


8. 思わぬ来客? 他サークルの友人が激励に

 クールダウンしようとストレッチを始めると、練習室のドアがノックされ、見覚えのある顔がひょっこり。「よっ!」と言って入ってきたのは、私のクラスメイトで他サークルに所属する友人・悠子이다.
「噂を聞いたよ~。明日はいよいよ文化祭本番なんだって? 準備はどう?」
 軽い調子で話しかけてくる悠子に、私は苦笑いしながら「いやぁ、まだまだ不安だらけだけど……」と返す。彼女は同じクラスというだけでなく、合宿前から私の悩みを聞いてくれていた一人だ。
「きっと大丈夫だって! 明日は見に行くからね。サークルみんなで応援するから、頑張ってね!」
 悠子の元気なエールに、私だけでなくメンバーみんなが「ありがとうございます!」と笑顔になる。ふと真琴が「友達の応援、やっぱり嬉しいな」と頬を緩めた。


9. 最終確認会議、そして解散

 最後に、サークルメンバーで輪になり、明日の本番について最終確認。

  • 集合時間:午前中に楽屋入りし、リハ(音合わせ)できるかどうかは不明だが、早めにスタンバイ。
  • 衣装・小物:真由がチェックリストを読み上げ、全員が「OK!」と返事。
  • 足首問題:真琴はできる限り踊るが、万が一痛みが悪化したら翔&咲の“プランB”に戻す。
  • ステージ裏スタッフ不足:咲や初心者組の数名が出番と出番の合間にフォロー。

 みんな思い思いに意見を出し合いながらも、不思議と重苦しさはなく、むしろ高揚感さえ漂う。合宿前や途中の衝突を思えば、嘘のように穏やかで前向きな空気だ。
 最後に私が「明日は、みんなで最高のステージにしよう! どんなトラブルがあっても私たちなら大丈夫だよね!」と声をかけると、一斉に「おーっ!」という力強い返事が返ってきた。


에필로그

 こうして、本番前日の最終練習と確認を終えたダンスサークルは、明日に備えて解散となった。誰もが名残惜しそうに帰り支度をする。真琴は足首にアイシングを当てながら「ちゃんと夜は早く寝て、明日に備えないとね」と語り、翔や咲、初心者組は「もう明日なんだ……」と興奮を隠せない様子。

 私、사쿠라이 코하루は練習室の灯りを消しながら、ふと窓の外を見つめる。夕暮れに染まるキャンパスを眺めながら、これまでの道のりを思い返すと、胸がいっぱいになる。合宿での衝突、音響リハ不足、真琴の怪我、初心者組の挑戦、真由やシズク、翔との連携――すべてが明日の一瞬に集約されるのだ。
「よし……やってやろう。ここまで頑張ったんだもん。絶対に成功させよう……!」

 私はドアを閉め、大きく深呼吸をしてから帰路についた。明日こそ、“ステップ・バイ・ステージ”の集大成を見せる日。仲間と一緒に踊れる喜びを、精一杯表現しようと決めた――。

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