8화] 스텝 바이 스테이지! ~내가 댄스 서클의 리더가 될 줄이야! ~~!

第8話「合宿スタート!初心者と経験者のすれ違い?」

1. いざ合宿へ! バスの出発

 「みんな、遅れずに集合できたかな?」
 土曜日の朝、私は大学の正門にいた。周りにはスーツケースやスポーツバッグを抱えたサークルメンバーがざっと20人ほど集まっている。そう、今日はついにダンスサークル合宿の日!
 数日前に、大谷 翔(おおたに しょう)が必死に調整してくれたおかげで、青少年研修センターの宿泊施設が無事予約できた。バスもチャーターまではいかないが、大型レンタカーを使って数台で移動することに。

 私は点呼リストを見ながらメンバーの名前を呼んでいく。
「はい、佐藤 真琴!」
「おーっす、いるよー!」
 相変わらずの大声をあげる真琴。テンションは朝からMAXだ。
「宮田 シズク!」
「ここよ。大荷物、持ちきれない……」
 シズクは少し苦戦しながらも、ストイックにダンスの道具を詰め込んだバッグを持っている。
「鈴木 真由!」
「はいはい、アタシはもう準備万端!」
 真由は大きなトランクに可愛いシールを貼って嬉しそう。おしゃれな私服も決まっていて、“合宿だって映えたい”という意気込みが見える。
「大谷 翔!」
「ういっす、運転手もバッチリ揃ってるぜ」
 翔はバイト仲間にも手伝ってもらったらしく、車の確保や運転要員をなんとか集めてくれた。本当、助かるなあ。

 他にも初心者組のメンバー、基礎練習を一緒にしていた中村 咲(なかむら さき)や佐々木 拓也(ささき たくや)も含め、多くの人が参加してくれた。
「よかった、これだけ集まればにぎやかになりそう」
 私、桜井 小春(さくらい こはる)はリストをチェックして安堵しつつも、合宿リーダーのような役割も担っているため内心はドキドキだ。ここ数日、宿泊名簿や諸注意の書類作成に追われて寝不足気味だけど、何とか乗り切らないと。

 私たちは手分けして荷物を車に積み込み、朝9時に大学を出発。目的地までは高速を使って約3時間の旅程だ。車内では早速、ワイワイとお菓子を開けたり、音楽をかけて盛り上がったりするメンバーの声が響き、早くも“合宿気分”が加速していた。


2. 到着早々ハプニング!?合宿施設の洗礼

 昼前に到着した合宿先は、緑に囲まれた山間の研修センター。建物は少し古めかしいが、敷地内には体育館や多目的スタジオなど、ダンス練習に使えそうな設備が揃っている。
「うわぁ、空気が美味しい!」
「自然がいっぱいって感じだねえ」
 真琴や真由が外の景色を見渡して感激している。私も胸いっぱいに深呼吸すると、都会の騒がしさから解放されるような爽快感を味わった。
「まずは受付で書類出してくるわ」
 翔が書類バインダーを抱えて施設の事務室へ向かう。その姿を見送っていると、ちょうどそこに研修センターの職員らしき人が通りかかった。

「すみません、今回ダンスサークルで宿泊させてもらう桜井です。よろしくお願いします!」
 私が挨拶すると、職員の男性はにこやかに「よろしくお願いします。体育館と多目的室の使用予定は伺ってます。あ、そうだ、今日は午後から近隣の団体も体育館を使う予定があるので、少しだけ時間が前後するかもしれませんが……」と説明してくれる。
「えっ、他の団体と時間が重なるんですか?」
「ええ、そちらはバンドの練習とかステージリハーサルをするそうで……音が大きくなる可能性がありますね」

 これは思わぬ競合だ。体育館を独占できると思ってたけど、どうやら時間割を調整しなきゃいけないかもしれない。
「なんとか予定をすり合わせられたらいいんですが……」
「こちらもできるだけ調整しますので、お互い譲り合って使ってくださいね」
 職員さんは丁寧に頭を下げてくれたが、合宿早々トラブルの予感が漂う。練習は予定通り進むんだろうか……?


3. 合宿初日:荷物をほどいて、練習開始

 部屋に荷物を置いた後、簡単に昼食を済ませた私たちは、さっそく体育館へ向かった。午後の時間帯は一応サークルで確保できたらしいので、合宿初日の集中練習が始まる。
 男女混合の初心者組、経験者組が入り乱れて準備運動をする姿は、まるで体育祭を前にしたクラスのように賑やかだ。
「じゃあまずは、曲ごとのパート練習をざっくり合わせてみようか!」
 私が声を張り上げると、メンバーも「おー!」と気合を入れる。

 メドレーはロックパート(真琴担当)、クールパート(シズク担当)、K-POPパート(真由担当)、ディスコパート(翔担当)という構成に加え、つなぎ部分の演出を私が考えている。みんなそれぞれ自主的に振り付けを仕上げてきたが、まだ全体通しは数回しかやっていない。合宿で一気に完成度を高めたいところだ。

 最初のロックパートに入ると、真琴が大声でカウントを取る。「5、6、7、8!」と叫んで勢いよく踊り出すが、初心者組は戸惑いながら一拍遅れる。
「やばっ、間に合わない!」
「あっ、サビの入り方忘れた……」
 あちこちで悲鳴が上がり、私も「落ち着いて、慌てないで!」と声をかけるのに必死。

 クールパートになると、シズクが静かに指示を出す。「次の動きは4カウント目で足を揃えて、5カウントで手を上げる……」と丁寧に教えるが、今度は真琴が「えーっと……どっちの足だっけ?」と混乱気味。どうやらロックパートで全力を出した直後にクールパートへ移るのが難しいらしい。

 K-POPパートでは真由が笑顔でリズムを引っ張るが、慣れない動きにミスが続出。ディスコパートでは翔がアクロバットを試そうとして転倒し、みんな大騒ぎ……。
「いやー、なかなか合わせるの難しいね」
 休憩中に笑いながら汗を拭く真琴を見て、私も頷くしかない。でも、合宿初日の午前中はまだ体慣らし。ここから徐々に精度を上げていければいいな、と自分に言い聞かせる。


4. 初心者組と経験者組、気持ちのズレ?

 練習が進むにつれ、少しずつ問題が表面化してきた。
 初心者組は「振り付けを必死に覚えるだけで精一杯」という状態。一方、真琴やシズク、真由ら経験者は「もう少し全体の動きの完成度を上げたい、フォーメーションを固めたい」という焦りがある。
「ちょっと、そこ足がバラバラになってる! ちゃんと揃えて!」
「ご、ゴメン……まだ覚えきれてなくて……」
 真琴が声を張り上げる場面が増え、初心者組は申し訳なさそうに縮こまる。

 シズクはシズクで、「カウントをちゃんと数えないとリズムが乱れる」と厳しい口調になりがち。すると初心者組は「すみません……」と萎縮してしまう。
 一方、真由は初心者に優しく声をかけようとするが、フォーメーションや細かい振り付けの説明に時間を取られ、自分のパート作りが遅れてしまうジレンマを抱えているようだ。

 私はリーダーとして「初心者組と経験者組の間に、微妙な温度差が生まれてる……」と感じ始めた。焦っている経験者、ついていけない初心者。合宿が始まったばかりなのに、ギスギスしだしたらヤバいぞ。


5. 夜のミーティングで問題勃発

 夕方の練習を終え、夕食を食べた後、私たちは合宿所の談話スペースに集まった。合宿初日の振り返りと、翌日の予定を話し合うためだ。
 私はメモ帳を片手に「今日はお疲れさま。初日としてはなかなかハードだったけど、どうだった?」とみんなに尋ねる。真琴が即答する。
「正直、全然踊り足りない! 初心者組に合わせてるとテンポが落ちちゃうし、このままだと完成度上がらないよ……」
「それは仕方ないでしょ。初心者は初心者なりに頑張ってるんだから」
 真由がやんわりフォローするが、真琴はちょっとイライラした様子。
「いや、もちろん努力してるのはわかるけど、文化祭まで時間ないし、もう少しみんな合わせてくれないと……」

 すると、初心者組の一人が小さな声で反論する。
「でも、私たちはまだ振り付けを完全に覚えてないし、ステップも難しくて……。真琴先輩やシズク先輩みたいにすぐにできないですよ……」
「そ、それは……」
 真琴が言葉を詰まらせる。その隣でシズクは腕を組みながら黙っている。どうやら自分にも厳しすぎる面があると感じているのか、口出しを控えているようだ。

 あちこちから「もっと練習時間が欲しい」「しかし合宿の日程は限られてる」「夜の自主練を増やせばいいのでは?」「無理しても体がもたない……」などと意見が飛び交い、夜のミーティングは一気に混乱状態。私は必死にまとめようとするが、声が重なってなかなか意見が収束しない。

 そんな中、翔が「ま、ここは小春に一度整理してもらおうよ」とサラリと投げてきた。真由も「そうだね、リーダー、どう思う?」と視線を向ける。真琴やシズク、初心者組も一斉に私を見つめる。
"어, 음... ......"
 急に振られ、私は慌てながらもノートを見下ろす。


6. 小春の提案:二段階練習

 私は頭を回転させ、**“初心者組も経験者組も無理なく練習できる仕組み”**を考えようとした。
「まず、みんなで合わせる全体練習と、各自や小人数でやる個別練習を分けてみない?」
 一言そう提案したあと、みんなの視線が集中する中で続ける。
「たとえば、午前中は全体でフォーメーションや流れを確認して、午後は初心者組は基礎中心、経験者組は細かい演出やステージングを詰める……みたいに時間を分割するとか。で、夕方にもう一度合わせる。どうかな?」

 真琴が「ふむ……」と首を傾げ、シズクは「悪くないかも」と呟く。真由は「確かに、一緒にやる時間と分けてやる時間があれば、お互い集中できるかもね」と肯定的。初心者組も「少し余裕ができるなら助かる……」という表情だ。
「ただし、これだと経験者組がほとんどダンス漬けになるわけだけど……大丈夫かな?」
 私が問いかけると、真琴は「全然平気! むしろアタシは大歓迎!」と闘志を燃やし、シズクも「私も異論ないわ。どっちにしろ、このメドレーを仕上げるには時間が必要だし」と頷く。

 こうして二段階練習方式――すなわち、「午前は全体で合わせ、午後はグループに分かれて練習し、夕方に再度合わせる」というスケジュールを翌日から採用することに決まった。あとは夜の自主練をどう活用するかだが、無理はしない範囲で各自に任せる形にする。
 ようやくミーティングが落ち着き、私はほっと息をついた。まだまだ問題は山積みだが、みんなの視線が「これでやってみよう!」と前を向いてくれているのがわかる。リーダーとして、こういう場で意見をまとめるのは緊張するけど、やりがいも感じる。


7. 合宿の夜、語り合う

 ミーティング後、消灯時間までは自由行動。初心者組は宿舎のロビーで小さく自主練をやっていて、真琴やシズクはその横で指導に回っている。真由や翔は、翌日のスケジュールや衣装・小物の最終チェックをしていた。
 私は一通りの仕事を終え、夜の外に出てみた。敷地内には小さな広場があり、星空がよく見える。空気が冷たくて気持ちいい。
 すると、ふと横に誰かの気配を感じる。見ると、사토 마코토がジャージ姿で立っていた。
「真琴? どうしたの、夜風にあたりに来た?」
「んー、ちょっと頭冷やそうと思ってさ。今日はアタシ、ちょっと言いすぎちゃったかもって反省してる」

 たしかに、初心者組に「合わせてくれないと」みたいな言い方をしてしまった場面があった。
「でも真琴は真琴で、ステージのクオリティを上げたいから焦ってるだけだよね」
 私がそう言うと、彼女は頷いた。
「うん。アタシさ、もっと派手なステージにして、みんなで“やり切った!”って感動したいんだよ。でも、初心者組に厳しく言い過ぎると、萎縮させるだけかもしれない。難しいなぁ……」
 強気に見える真琴が珍しく弱音を吐く。文化祭に対する情熱が人一倍強いからこそ、初心者のペースとのギャップに悩んでいるんだろう。

 私は夜空を見上げながら答える。
「大丈夫だよ。初心者組も少しずつ伸びてるし、真琴が声をかけてくれるのは励みにもなると思うよ。でも、たまには休憩も入れてあげてね」
「はは、そうだな。つい熱くなっちゃうんだよね、アタシ」

 真琴の横顔はどこかほっとしたようにも見えた。私たちはしばらく星空を見上げ、合宿初日の疲れを癒すように静かな時間を過ごす。


8. エピローグ――明日からが本番?

 こうして合宿初日の夜が更けていく。日中の練習で気づいた課題や、初心者と経験者のすれ違いも、私たちのコミュニケーション次第で乗り越えられそうな手応えがある。
 明日からは二段階練習を本格化させ、さらに全体のフォーメーションを深く煮詰めていくことになる。体育館の使用時間をめぐって他の団体と調整する必要もあるし、合宿後半には夜のミニ発表会をやろうという案も浮上している。ドタバタはまだまだ終わらない。
 でも、私はリーダーとして「みんなで最高のステージを作りたい」という気持ちを強く抱いている。多少の衝突やトラブルはあっても、きっと乗り越えられる――そう信じて、眠りにつく前に翌日の予定を最終確認する。

「リーダーになんて向いてないと思ってたけど、ここまで来たんだもん。もう一踏ん張り、いや二踏ん張り、がんばらないと……!」

 山あいの夜空には無数の星が瞬き、どこか私たちの挑戦を応援してくれているように見えた。스텝 바이 스텝は、まだまだ続く。

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