제12화] 스텝 바이 스테이지! ~내가 댄스 서클의 리더가 될 줄이야! ~~!

第12話「リハーサル時間は激減!? 迫る代役と音響の壁」

1. 慌ただしい学内、文化祭カウントダウン

 大学構内は急に活気づき、至る所で張り紙や看板が目立つようになった。そこに大きく書かれているのは「文化祭まであと3週間!」の文字。飲食模擬店の募集やステージ出演団体のリストなどが、学生会館の掲示板を埋め尽くしている。

 私、**桜井 小春(さくらい こはる)**がダンスサークルの仲間たちと歩くたびに、「あ、ダンスサークルの人だ!」「今年もステージやるんだって?」と声をかけられることが増えた。注目されるのは嬉しい反面、そのプレッシャーも感じる。

 練習室に向かう途中、**佐藤 真琴(さとう まこと)**が松葉杖こそ使わないものの、ゆっくり足を引きずりながら歩いている姿が目に入る。
「真琴……まだ痛むの?」
「うん、でもだいぶマシだよ。まだジャンプとか激しい動きは無理だけど、軽いステップなら何とか。ごめんね、みんなに迷惑かけちゃって」
 真琴は気丈に笑うが、誰よりも躍動感ある動きをしていた彼女がこんなにも制限されるのは心苦しいに違いない。

 私たちは顔を見合わせながら、「ロックパートの代役は本当に考えるの?」「まだ時間はあるけど……」と話題になりそうになったが、真琴は「まだ大丈夫! とりあえず練習室に行こう」と少し声を張り上げ、先を歩き出した。


2. 音響リハが激減!? 実行委員会のアナウンス

 練習室に到着すると、そこにはすでに아오야마 리카先輩と**大谷 翔(おおたに しょう)**の姿があった。二人とも何やら深刻そうな顔でスマホ画面を見つめ、ため息をついている。
「先輩、どうしたんですか?」
 私が声をかけると、リカ先輩は重い口調で言った。
「実行委員会から正式に連絡があってね……ステージ音響のリハーサル時間が、さらに短縮されるかもしれないんだって」
「え、さらに!?」

 先日も「リハーサル時間が短くなるかもしれない」という話があったが、今回はそれがほぼ決定事項のようだ。別の出演団体が機材を大量に持ち込むらしく、セッティングに時間が取られるとのこと。
「具体的には、本番前日のリハ枠が30分→20分、下手したら15分程度になる可能性もあるんだとか……」
 翔がうなだれながら説明する。
「15分って……私たちのメドレーが10分近くあるんだよ? ステージ出入りの確認もあるし、音響のチェックだってバランス見ないといけないのに……」

 私たちが頭を抱えていると、リカ先輩は「一応、私も音響スタッフに掛け合ってみるけど、他の団体も同じように苦しんでるから難しいかも」と申し訳なさそうに言う。
「そうですか……。でもリハほぼ一発勝負になるってことですよね……」
 だとしたら、本番で音量や曲の繋ぎがズレたら大惨事だ。合宿で仕上げたパフォーマンスが台無しになるかもしれない。メンバー全員、不安の色を隠せない。


3. シズクの冷静な分析と新提案

 がやがやと騒ぐ私たちに、**宮田 シズク(みやた しずく)**が低い声で口を開く。
「そんな状況なら、逆に言えば事前に徹底的に音合わせをしておくしかないわね。リハ本番に頼らず、自分たちでできる準備を全部やる」
「自分たちでできる準備って……たとえば?」
 翔が問い返すと、シズクはスマホをいじりながら整理を始める。
「まず、曲の繋ぎや音量はスタジオや大学の機材室でシミュレーションしてみる。どの機材を使ってもある程度再現できるように、音源の音量レベルをきちんと統一しておく。あとは、余計なSE(効果音)とか入れてたら削るとか、複雑な切り替えを少し簡略化するとか……」

 私たちは顔を見合わせ、「でも、せっかく凝った構成にしてきたのに…」という気持ちもある。だが、シズクは淡々と続ける。
「本番で音が乱れるほうが致命的よ。カッコよさを追求するなら、安定した音響がないと意味がないんだから。多少アレンジをシンプルにしても、一発で成功するほうがいい」
 シズクの言葉は的を射ている。あくまでも現実路線の提案だが、確かに説得力がある。私もふっとため息をついて、「うん、そうだね」と頷いた。

「わかった。じゃあディスコパートの派手な効果音とか、一部はカットする方向で考える?」
 真由が少し残念そうに尋ねると、翔は「ま、仕方ないか……」と苦い顔。真琴も「ロックパートのイントロに入れてたSEとかも削る?」と確認しながら、腫れた足首を気にしている。
 何だか、チーム全体が「身軽になる」方向に進むみたいだ。もしかすると、これがベターな判断なのかもしれない。私たちはリスクを減らすために、演出をシンプル化する策を取ることにした。


4. 真琴の足首、代役の可能性

 音響問題がひと段落すると、今度は락 파트をどうするかが再び話題に上る。真琴の足首が良くならない場合、アクロバットはもちろん、サビの動きも制限される。
「最悪の場合、真琴抜きで踊る形にする? それとも誰か代役を立てる?」
 シズクが冷静に提案すると、真琴は「うーん、まだ2週間以上あるから、できれば治したい。でももしダメなら……代役を考えるしかないよな」と肩を落とす。

 ロックパートは真琴の“熱血オーラ”が重要な見せ場であり、チームにとっても真琴の存在は大きい。代役を立てるとしたら翔や初心者組の男子メンバーがメインを張る形も考えられるが、時間が足りるかどうか……。
「わかった、ギリギリまで様子を見よう。真琴の治り具合を見ながら、ロックパートの代役案も平行して準備する。ロックパート自体は全員が踊れる振り付けにしておく、って感じで」
 私が提案すると、真琴はちょっと悔しそうに頷きながら「ごめんね、みんな。負担かける」と呟く。メンバーは「いやいや、気にしないで!」と口々にフォローし、和やかな空気になる。


5. 初心者組の“自主練祭り”

 一方、初心者組は大学の授業やバイトとの兼ね合いで、練習スケジュールが合わない人が多い。そこで、**中村 咲(なかむら さき)佐々木 拓也(ささき たくや)**が中心となって「自主練祭り」なるイベントを計画しているらしい。
「要は、週末の夜とかにサークル室が空いてるときに初心者組が集まって、一気に振り付けを復習するんです。ビデオ撮影して共有して、参加できない人にも見てもらうみたいな!」
 咲ちゃんが嬉しそうに説明してくれる。みんな合宿を経て自信がついたようで、“なんとか食らいつきたい”という思いが強いらしい。
「いいね、それ! それなら初心者組同士で教え合いもしやすいし。土日なら、シズクや真由も可能な範囲でアドバイスしてくれそう」
 私が笑顔で返すと、咲ちゃんと拓也くんは「頑張ります!」とやる気満々。

 これで初心者組も離脱せずに、ちゃんと最終仕上げに参加できるだろう。問題が多い中でも、こうして前向きに活動できるのは頼もしい。私の気持ちも少しだけ軽くなる。


6. リカ先輩の働きかけ、わずかな光明

 翌週の中頃、リカ先輩から私に朗報が届いた。LINEのメッセージにはこう書かれていた。

リカ先輩:実行委員会の音響担当の先輩に直接お願いして、当日ちょっとだけ優先的に音チェックできるかも! もちろん正式なリハ時間は変わらないけど、曲の繋ぎと音量くらいは確認できるかもよ。

 すぐに私は「ありがとうございます!」と返信。わずか数分後、先輩からさらに連絡が入る。

リカ先輩:ただ、他の団体の目もあるから、あんまり大っぴらにはできない。ステージ裏でサッと確認する感じになると思うけど……それでもいい?
小春:全然いいです! 本当に助かります!

 こうして、音響リハが短縮されても最低限のチェックはできそうだ。シズクが提案していた“演出シンプル化”と併せて、なんとかリハ不足のリスクを下げられるかもしれない。リカ先輩の人脈と行動力には頭が上がらないな……。


7. 真琴の足、そして代役問題が再燃

 しかし、そんな安堵も束の間、もう一つの大問題――真琴の足――は急に解決しない。最初の捻挫からすでに2週間近く経とうとしているが、完全復帰にはまだ時間がかかりそう。
 練習後、私は真琴と二人きりになったタイミングで改めて話を切り出した。
「真琴、そろそろロックパートのフォーメーションを確定させたいから、あなたの状態もはっきりしてほしい。どれくらい踊れそう?」
 真琴は苦い表情で床を見つめる。
「正直、全力ジャンプとか回転は無理だと思う。でも、軽めの振りならなんとか……医者にも“あと2週間は痛みが残るかも”って言われたし……」

 そろそろ文化祭本番まで2週間ちょっと。ということは、真琴はリハ当日も完治しない可能性が高いということだ。私は胸が痛む。ロックパートを真琴なしで踊るなら、それなりの時間を割いて練習し直さなければ。
「じゃあ、フォーメーションを“真琴が動かなくても大丈夫”な形にしておこうか。サビのセンターを別の人に譲る案もあるし……どう?」
「……うん。ごめん、小春……。アタシ、リーダー役も期待されてたのに、これじゃみんなに迷惑かける……」
 真琴はこらえるように目をつむる。その姿を見たら、なんて声をかければいいのかわからなくなった。

 “真琴のいないロックパート”なんて想像しづらいけれど、今は現実を見なければならない。私は静かに頷き、「とりあえず明日の全体練習で試してみよう」と伝えるのが精一杯だった。


8. 代役の候補、思わぬ一言

 翌日の全体練習。ロックパートのセンターに誰を立てるか――오오타니 쇼が声を上げる。
「一応、俺もロックの動きは覚えてるし、代わりにセンター立つなら頑張るよ。ただ、真琴みたいな大ジャンプはできないけど……」
 翔の申し出にメンバーたちが「おお、翔がセンター?」とざわつく。実は翔は運動神経は悪くないが、どちらかというとコミカル系の踊りが得意であり、“熱血ロック”とはイメージが少し違う。
「でも、他に候補いるかな? 初心者組の男子で代役って厳しくない?」
「まあ、そうだよね……。真琴のパワーには及ばなくても、翔が全体を盛り上げる形にすればロックパートも成立するかも」
 真由やシズクがうなずき合う中、真琴は黙っていた。自分の持ち場が奪われるようで複雑なのだろう。

 すると、意外にも나카무라 사키が手を挙げる。
「わ、私、女子だけど……ロックパートの練習は結構してたし、先週の自主練祭りでも真琴先輩に教えてもらって、意外とハマるって言われたんです。もし必要なら、私もセンター候補に入れてほしいです……!」
 周囲が「おお……」とどよめく。初心者組の咲ちゃんがロックパートセンターなど予想していなかったが、彼女の瞳には強い決意が見える。
 真琴が目を丸くして「そ、そういえば合宿のときも、咲は筋がいいって思った……」と呟く。こうして思わぬダークホースが浮上してきた。


9. まさかの二人センター?

 メンバー同士で話し合いを重ね、「ロックパートのセンターは翔か咲、または二人で分担する形」を試してみることになった。合宿で築いたチームワークを信じ、実際に踊ってみるのが早い。
 さっそく音を流してフォーメーションを組む。足首をかばいながら動く真琴は後方に回り、代わりに翔と咲が交互にセンターへ移動するイメージ。結果……
「思ったより良いんじゃない!? 翔のコミカルさと咲のガッツが意外に合うかも」
「うん、初心者組だけど咲ちゃんは相当練習してるっぽいし、ロックのノリ出てる!」

 驚きの光景に、周囲が盛り上がる。一方、真琴は見るだけという寂しさを滲ませつつも、「これなら本番もいけるかも」とほっとした表情を浮かべた。

 ただ、課題もある。翔と咲の動きが合わない瞬間があったり、体力面で咲が息切れしやすいという面もあったり。ロックパートは体の負担が大きい分、初心者にセンターを任せるにはまだ不安が多い。
 でも、万が一真琴が出られない場合のプランBとして、これは大きな進歩だ。リーダーとして、私は「もし真琴が回復したら元の形に戻す」「ダメなら翔&咲体制」という二重の策を準備する方針をみんなに伝えた。


에필로그

 こうして、真琴の代役問題が一歩進展を見せ、音響リハ問題もリカ先輩のサポートで何とか光明が差してきた。しかし、ステージ本番は刻一刻と近づいている。

  • リハ時間は短縮される一方、演出シンプル化でリスクを下げる。
  • 真琴が本番で間に合うかは不透明、代役プランで二重の準備。
  • 初心者組は「自主練祭り」で最後の追い込み。

 問題だらけだけれど、チーム全体がそれを前向きに捉えて工夫している姿が嬉しい。私もリーダーとして、もう逃げられない。
「大丈夫、きっと乗り越えられる……『ステップ・バイ・ステージ』だもん!」

 そう自分に言い聞かせながら、私は今日もメンバーのスケジュールやフォーメーション表をチェックする。次の全体練習は週末。いよいよ最終段階の詰めが始まる――このドタバタの先に、最高のステージが待っているはずだ。

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