第六章④:六つ目の不思議、突破!

1. 封印が解けた理科室

地下室のような空間で鎖に縛られていた“声の主”を解放したソレナトリオ(レオ、ナオキ、ソウタ)は、床下から地上へ戻る頃にはすっかり疲弊していた。そもそも「理科室に響く助けを求める声」という六つ目の不思議は、誰かのイタズラか幽霊の噂かとも思われていたが、実際には“封印されていた誰かの想い”が声として具現化していたのだ。
地上の理科室は前よりも空気が和らいだように感じられる。冷たい空気や湿気が軽減され、どこか落ち着いた雰囲気が漂っていた。ナオキは懐中電灯を消しながら、「もう声は聞こえないな……」とつぶやく。レオも肩をすくめて「これで終わりってことか」と安堵の表情を浮かべる。


2. ナオキの想いと理屈の境界

「最初は幽霊の仕業かと思ったけど、あれは何かが“助けを求める想い”を残してたってことか……」
ナオキは床を見つめながら、自分の中で確固たる理屈が通らないものの、受け止めざるを得ない事実を噛みしめる。封印された“声”は、まさに誰かが言葉を託すように残したものだったのだ。
鏡の世界での体験を通じて、彼は徐々に「理屈」よりも“想い”や“絆”こそが要になっていると悟り始めていた。一方で、レオは「まあ、結局行動すりゃなんとかなるってこったろ」と笑っている。ソウタは静かに微笑み、「ナオキのおかげで居場所を見つけられたんじゃない?」と声を掛ける。


3. 六つ目の不思議に決着

「ってことは、これで声の主は救われたんだよな……?」
レオが半信半疑に尋ねると、ナオキは「多分、そうだと思う。少なくとも声は消えたし、空気が軽くなった感じがする」と答える。ソウタも不安げだった表情が和らぎ、「無事に六つ目の不思議、解決だね」と微笑んだ。
この鏡の世界に存在する七つの不思議のうち、六つ目まで制覇したソレナトリオ。すでに数え切れないほどの理屈の外にある不思議を目の当たりにしてきたが、そのたびに三人が力を合わせて“想い”を受け止めることで乗り越えてきた。「それな!」の合言葉が、彼らの絆をいつも結び直す礎となっている。


4. 次なる謎へ

「もうあと一つで七つ目……と思ったら、なんか“八つ目”があるって話もあったよな」
レオが顔をしかめるように言う。噂にしか聞いていない“八つ目”という存在は、この学校の闇の奥深くに眠るとも言われているが、詳細は誰も知らない。ナオキは「七不思議を全部クリアしたときに動き出すって噂があったっけ……」とメガネを押し上げる。
ソウタは一度深呼吸し、「まずは七つ目を解決しなきゃいけないね。あともう少しだよ、頑張ろう」と小さく拳を作った。六つの不思議を乗り越えた実績が彼らに自信を与え、未知の恐怖にも立ち向かう力をくれる。


5. 「それな!」で心をひとつに

「よし、行くか。今日も疲れたけど、あと一息だろ!」
レオが笑って言うと、ナオキとソウタも揃って笑みを返す。理科室の扉を開け、再び廊下に出るころには、三人の足取りには迷いがない。
いつもの合言葉「それな!」を結集させ、彼らは次なる不思議に挑む覚悟を固めた。

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