Capítulo 1.4: ¡Primera maravilla resuelta! Decidido por "Sorena".

1. 謎の楽譜を探し求めて

夜の音楽室に現れる少女の幽霊――その未練を晴らすためには、破れた楽譜を完成させ、かつて彼女が弾けなかった曲を奏でるしかない。レオ、ナオキ、ソウタの三人は、その手がかりとなる楽譜の断片を鏡の世界のあちこちで探し求めていた。
楽譜の一部は図書室の本から見つかったが、さらに細かい断片が何か所にも散らばっているらしく、三人は床下や廊下の隅、棚の裏などを丹念にチェック。埃だらけの古い紙片を拾い集めながら、ソウタが小声で不安を漏らす。
「全部そろえられるかな……何枚か欠けたままだよ」
ナオキは唇を噛み、「足りない部分は自分たちで補うしかないかもしれない」と覚悟を決める。レオはそんな二人を励ますように、「それでも幽霊の力を借りれば完成するかも」と声をかけ、探索を続けた。


2. 少女の想いを託されたメロディ

結局、三人は使われていない教室や倉庫、さらには非常口付近など、鏡の世界の学校をくまなく歩いた末、楽譜の断片をいくつか発見する。現実世界でならば文字を読み取れそうな部分も、左右反転のうえに破れているため、全容を把握するには至らない。
それでも、ナオキが持ち前の集中力を発揮して書き写し、ソウタが誤字脱字を補正し、レオが最終的に一つの形にまとめる。そこには未完成ながらも、かすかに曲らしい旋律が浮かび上がってきた。少女が最後に弾きたかった、優しくも切ないメロディ――。
「きっと、これが彼女の“やり残した想い”なんだろうね」
ソウタが感慨深げに言うと、レオとナオキも黙ってうなずいた。曲はまだ不完全だが、何とか演奏できる程度には修復された。「あの子が望んでいるなら、自分たちの手で完成させよう」――三人はそう心に決める。


3. 最後の鍵盤と少女の姿

改めて夜の音楽室へ向かい、三人は埃を払いながらピアノに向かう。亀裂の入った鏡、黄ばんだ鍵盤、そしてどこからともなく感じる少女の気配が、薄暗い部屋に満ちていた。レオは楽譜のメモを譜面台に置き、ソウタとナオキが懐中電灯を照らしてサポートする。
メロディを奏で始めると、調律の狂ったピアノからは不協和音が混じりつつも、優しさと儚さを帯びた旋律が少しずつ形を成していく。たどたどしい指運びに合わせて、かすかな風が音楽室を吹き抜ける。まるで、少女がそっと背中を押してくれているようだった。
やがて、最後の鍵盤に指が触れると、その瞬間に部屋の空気が変化した。気配が濃密になり、三人の視界の端にふわりと光が集まる。そこには、かすかに笑みを浮かべる少女の姿――かつて発表会で弾けなかった曲を、いま共に奏でてくれたことへの感謝なのだろうか。少女は頷くように視線を下げ、静かに溶け込むように消えていった。


4. 第一の不思議、解決

まるで時が止まったかのような静寂のあと、三人は大きく息をつく。ナオキは半ば呆然としながら「幽霊……いたんだな」と零し、ソウタは安堵の涙を拭う。レオはピアノの鍵盤に手を乗せたまま、「ごめんな……そして、ありがとう」と小さく囁いた。
黄ばんだ鍵盤が微かにきしみ、床から風が抜けていく感触がした。これは、夜の音楽室の不思議が“解決”した合図なのだろうか。ともあれ、三人にははっきりとわかった。少女の想いは、曲が完成することで満たされ、これ以上ここに留まる必要がなくなったのだ、と。
「……第一の不思議、クリアってとこかな」
レオが笑顔で言うと、ナオキもソウタも、まるで緊張の糸が切れたように安堵の表情を浮かべる。実際、夜の音楽室に立ちこめていた不気味な気配は薄れ、埃っぽいがただの空き部屋に戻ったように感じられた。


5. 「それな!」で次なる挑戦へ

三人は崩れそうになる気持ちを抱えつつも、深い充足感に包まれていた。鏡の世界という得体の知れない場所で、幽霊の少女の無念を晴らした――そう実感できるだけの手ごたえがあるからだ。
「これが“七不思議”の一つなんだね。まだ六つもあるのか……」
ソウタが疲れた声で言うと、ナオキは眼鏡を外してため息をつく。「大丈夫。たぶん、今日ほど大変なのは……いや、もっと大変かもしれないな」と苦笑い。レオはそんな二人のやり取りを見て、笑みを浮かべながら懐中電灯を手に取った。
「でも、これでわかったろ。俺たちなら、絶対できる」
いつもの合言葉を口にしようとすると、三人の声が自然と揃う。
¡Eso es!"
こうして鏡の世界の“第一の不思議”は、少女の曲を完成させることで解決に至った。ピアノを最後に奏でた響きは、確かに夜の音楽室から消え、静寂と共に少女の魂も安らぎを得たはずだ。さて、次なる不思議を追いかける覚悟を胸に、ソレナトリオは音楽室を後にする――。

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